2020年11月27日政治哲学としてのベーシックインカム椿 邦彦(ルネサンス研究所・関西研究会運営委員) ベーシックインカムを実施すれば、「多くの人は働くことやめてしまい、社会が成り立たなくなるのではないか」という批判が根強くある。「働かざる者、食うべからず」という社会通念がベーシックインカムに強い拒否反応を生み出していると言っ...
2020年9月19日ポストコロナのパースペクティヴ(眺望)新開純也/斎藤隆雄(ルネサンス研究所・関西研究会運営委員) ①コロナ現象とは?:ウィルスが経済の関数となる。カタストロフの予感とその陳腐な実現。②福祉国家=生政治と国家の関係:国内統治権力と国民経済のグローバル現象。⇨グローバリズムと国家と民主主義というトリレンマ(ロドリッ...
2020年2月7日れいわ現象~左派ポピュリズムの登場伊藤公雄(京都大学名誉教授) 中村勝己(大学非常勤講師) まず、はじめにポピュリズムの定義について。政治学の分野でポピュリズムについて定義すると、次のような説明になります。通常ポピュリズの元祖としてあげられるのが一九世紀末のアメリカで農民層を基盤にして展開された社会改革運動...
2019年12月27日ポピュリスム新開純也/後藤 元(ルネサンス研究所・関西研究会運営委員) 2019 年 12 月 21 日、ルネサンス研究所関西研究会は「ポピュリズム」をテーマに月例研究会を行っ た。私はシャンタル・ムフ『左派ポピュリズムのために』(山本圭訳、明石書店、2019 年)を取り上げ、...
2019年6月28日ヘゲモニー闘争への帰還 ラクラウからランシエールへ斎藤隆雄(ルネサンス研究所・関西研究会運営委員) ラクラウのヘゲモニー論の要である概念として本書でしばしば用いられるのが、敵対と節合である。敵対とは、社会(ラクラウに言わせれば、社会というものはないのだが)に生まれる様々な紛争や対立のことであり、これは人類が生存する限り生ま...
2019年5月24日革命/変革の主体としての階級椿 邦彦(ルネサンス研究所・関西研究会運営委員) 橋本健二の『新・日本の階級社会』(講談社現代新書 2018)および『アンダークラス― 新たな下層階級の出現』(ちくま新書 2018)によって、アンダークラスと定義された新た...
2019年2月15日アソシエーション 私的所有・国家・革命奥村岳志(ルネサンス研究所・関西研究会運営委員) アソシエーションは、アソシエイトした諸個人が、自ら生産を管理し、生産手段を所有し、協同労働に従事する社会的生産のシステム。 同時に、多種多様な協同組織・地域組織・自治組織などが、重層的に分節しつつ縦横に連...
2018年11月24日資本主義終焉論を読む榎原 均/斎藤隆雄/椿 邦彦(ルネサンス研究所・関西研究会運営委員) はじめに 当初は、若森章孝・植村邦彦著『壊れゆく資本主義をどう生きるか』(唯学書房、2017 年 11 月)を取りあげる予定であったが、オルタナティブな社会構想について担当している若...