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新理論の検討—『債務共和国の終焉』

  • 執筆者の写真: Yasushi Yamamoto
    Yasushi Yamamoto
  • 2013年3月23日
  • 読了時間: 1分

斎藤隆雄(ルネサンス研究所・関西研究会運営委員)


 昨年末、『情況』誌別冊に新理論の集大成的な論文が掲載された。市田氏をはじめとした四名の新進 気鋭の思想家たちによる共同論文(『債務共和国の終焉』)である。ここで展開されている理論は、従 来から注目を集めていた欧州の新しい社会運動の潮流を理論的に支えている認知資本主義論や復権し つつある新しい共産主義理論を大胆に取り込みながら、更に日本に於ける若い世代の社会理論をも批 判的に取り入れている点で画期的である。また、今回の『情況』別冊全体が「現代政治的理性批判」 と銘打って今日の日本に於ける社会運動を支配している左派的理論構造を批判しているという意味で も注目に値すると思われる。 これまで、現代資本主義の構造変容を捉え、その変革の方向性を探る試みを続けてきた筆者として は、この論文を丁寧に取り上げ、かつその有効性と射程範囲を対象化していくことは必要不可欠と考 える。そこでまだ未読の読者も想定して、やや冗長となるかもしれないが、丁寧にその論理展開を追 ってみることとした。 


 
 
 

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