グレーバーの提起を受けて

榎原 均(ルネサンス研究所・関西研究会運営委員)


 2017 年調査研究プロジェクト 2016 年調査研究プロジェクトで私自身の課題として、(1)人間論、(2)信用論、とい う二つのテーマに限定しました。しかし人間論はルカーチ批判を予定しておりながら手を 付けられないままでした。信用論は負債経済論の解明として、それなりの進捗がありまし た。2017 年についても私自身の研究テーマとしては、この二つの領域に限定していこうと 考えています。 1 月の研究会でグレーバーの『負債論』(以文社)を取り上げましたが、この研究会のあ と、人間論についての課題が見えてきました。それはルカーチ批判について保留しながら、 基本的人権の再審の方を先行させるということです。また、信用論の領域でもグレーバー の人類学的規模での研究にいくつかの視点の違いがあり、それを究明するために、人類学 に即したグレーバー説の検証をしてみることにしています。というのもそれが可能なのは、 古代メソポタミアの楔形文字が解読され、なおかつ『ハンムラビ法典』の和訳があり、そ れによって古代メソポタミアについてはそれなりの文献調査が可能だからです。それで今 回の研究会では、まず基本的人権論の再審についての研究課題を挙げ、続いて古代オリエ ントの調査について報告します。


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