報告 茂木 康(ルネサンス研究所・関西研究会運営委員)
2023年5月27日(土)
ロシアのウクライナ侵攻は、第三次世界大戦を引き起こすことになるのだろうか。そうならないという確証はない。少なくとも、各国がウクライナ侵攻を防ぐことができなかった従来どおりの安全保障政策をとり続けている限りは。そこであらためて、安全保障(security)とは何かについて考えてみたい。それは「国家の生存」を目的とし、国家とその軍事力に重きを置いた安全保障思考を見直すことである。この報告では「多元的安全共同体」(カール・ドイッチュ)と「グローバル市民社会」(メアリー・ガルドー)を取り上げ、住民を主体とする安全保障の可能性を考えてみたい。
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